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1998 1
マンスリーレポート
外科クリニック開設
新設された外科クリニックに、5 人の患者が訪れました。このクリニックの目的は、重症の患者が十分な外科スタッフによる査定や精密診断を受け、その処置方法について相談できるようにすることです。そのため、患者が医療スタッフと率直に意見や議論を交わせるように配慮しています。いずれ毎週最大で20 人の患者に最善の外科的見解や処置を提供できるようになるでしょう。

プノンペン市内の大病院の一つで、外科研修プログラムを支援することになりました。毎週、当病院の外科医の1 人が、2 時間にわたる会議に出席して講義したり、外科スタッフや研修生にケーススタディで指導しています。こうした講義や臨床研修は非常に好評です。


地元の篤志家が倉庫を提供

 多数の患者が訪れる当病院には、広い倉庫施設が必要になっています。特に、寄付された物資が不定形の梱包で送付されてくるのが一因です。病院のこの倉庫需要に応えてくれた、地元のビジネスマンであるウィ・エン・テイさんに私たちは大変感謝しています。ウィさんは、ご自身の倉庫を当病院の物資収納のために使ってくださいと申し出てくださいました。そのおかげで、より精度の高い物資管理が可能になり、最善の患者治療を進めていく上でも、絶大な支援となりました。

患者の物語
マオ・ポムさん
 マオ・ポムさんは、プノンペン郊外の州出身の47 歳の盲人です。7 年前、落下して、左手首を複雑骨折しました。伝統的な治療法を受けたために、骨はいびつな形で治癒しています。

 その後数カ月間にわたって、彼の手首はどんどん腫れ上がり、ひどい痛みに苦しみました。地元で治療も何回か受けてみましたが、十分な治療設備に恵まれていないのと、栄養不良のために、症状は悪化するばかりだったとのこと。
 X線と細菌検査の結果、感染により手首の骨が冒されていたことが判明。抗生物質を投与しても症状は改善されず、手首と腱の損傷部分に対する外科処置が行われました。
 すでに痛みはひいて、安眠できるようになり、手首と手の機能ももどりつつあります。まもなく、心優しい家族の待つ家に帰れることでしょう。

 ポムさんは、7歳のときに眼病を患い、伝統的な治療家のところに連れていかれた結果、両眼の視力を失いました。妻は米作農婦として激務につかねばならず、彼自身はクメール音楽の演奏家として糊口をしのいできたといいます。結婚式や、お祭りの時にトロールという弦楽器を弾き、1 日に3.5 ドルほど稼いで、家計の足しにし、7 人の子どもを学校にやってきました。「ここで治療を受けられたことは本当に幸運で、感謝の思いでいっぱいです。手首の激痛は、7 年間続いていましたから」


ロス・キム・ハンさん
 ロスさんは4人の子どもを持つ35 歳の母親で、激しい頭痛と発熱、嘔吐で1 週間苦しんだ後、当病院を訪れました。夫はタクシードライバーで、収入はプノンペンでぎりぎり家族と暮らせるくらいしかありません。検査の結果、脳の周囲が感染する髄膜炎の症状である首の硬化が見られました。そして、当初は多量に投与される抗生物質に反応があったのが、やがて沈滞傾向があらわれ、脳腫瘍の疑いが出てきました。この国では、まだ脳腫瘍に対する治療設備も方法もありません。絶望的状況の中で、髄膜炎の原因となることがある結核の治療を施してみることにしました。

 治療開始から5日後、ついに状態改善のきざしが現れてきました。そして、まもなく、退院できたのです。「私の友人たちがこの無料病院について教えてくれました。私が受けた素晴らしい治療と、医薬品の品質の素晴らしさについて、彼らに語ろうと思います。医師のみなさんや看護婦さんたちが本当に温かく手当てしてくださって、とても幸せでした」
 退院の日、キムさんはそう語ってくれました。

スタッフの横顔
タイ・ソフェクさん
 タイ・ソフェクさんは、優秀な医師としてのあらゆる資質を備えています。彼女の医療査定、判断および治療技術は、当病院での臨床研修や講義などにより、飛躍的に向上しました。向学心が旺盛で、学んだことを患者の治療に生かすために、常に努力しています。ソフェク医師は、生命の危険に冒されている患者を速やかに見極めることなど、周辺で発生したあらゆる出来事に個人的な責任感をもって対処しており、これが我々の医療サービスの質を大きく高めてくれています。
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